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腰部交感神経節ブロックの説明・同意書
本院では、患者さんの権利を守り、患者さんが安心して診療が受けられますように、担当医師から腰部交感神経ブロックにつきまして十分な説明を行い、患者さんからの自由意志による同意を得たうえで診療を行いたいと考えています。担当医師の説明を納得されその診療行為の実施に同意されるときには署名しお返し下さい。
なお、同意を拒否されても、または実施直前までに同意を撤回されても、診療上、不利益を受けることはありません。
腰部交感神経ブロックでは下肢を支配する交感神経をブロックすることで下肢血行の改善、発汗の停止、交感神経が関与する痛みの軽減などが期待できます。
1. 必要理由
閉塞性動脈硬化症は手術適応がなく、また下肢潰瘍に関しても創処置、薬物投与によても改善効果が、なかなか認められない。今回、交感神経遮断による局所血流の増大による下肢潰瘍の治癒過程の促進を図るため本ブロックを施行する。
2. 方法の概略
基本的に手術室で行います。
側臥位になり背中(腰部)に局所麻酔を行った後、
X線透視下に神経ブロック針を背中の奥にある交感
神経節の近くまで進めます。造影剤、局所麻酔薬で
針先の位置とブロックの効果を確認して有効であれ
ば神経破壊薬(アルコール)を注入します。
3. 期待しうる効果
下肢血流の増大
疼痛軽減
発汗停止
4. 危険性及び合併症
アナフィラキシーショック(局所麻酔薬、造影剤など)
局所麻酔薬中毒
血管穿刺、出血、血腫・・・エパデール、小児用バファリン内服中であり
止血が困難なことがある
くも膜下ブロック
腰神経ブロック、腰神経損傷(知覚低下、麻痺)
臓器穿刺(腎臓、尿管)
アルコール性神経炎(大腿部〜陰部のしびれ感)
椎間板の変性、炎症の可能性
5. 代替手段とその期待しうる効果、危険性・合併症
各種鎮痛薬、血行改善薬:交感神経遮断薬(フェントラミン)の静脈内投与により、
全身の血管拡張作用を誘発させる。
腰部硬膜外ブロック:局所麻酔薬で交感神経を遮断します。この場合、効果は一時的
で、長期の持続的な効果は認められません。
硬膜外刺激電極:硬膜外腔に刺激電極を埋め込んで鎮痛を図る方法。
恒久的な埋め込みには手術が必要である。
6. 実施しない場合の予後
潰瘍の治癒が遷延し全身的な感染症を生じ、最悪の場合には、
下肢を切断しなければならない
7. その他
平成 年 月 日
熊本大学医学部付属病院
診療科 _______ 説明した医師名_____________印
診療科 _______ 同席者_____________印
熊本大学医学部付属病院長 殿
私は、上記の診療行為について、必要理由、方法、期待しうる効果、危険性及び合併症、代替手段、実施しない場合の予後等について充分な説明を受け、納得しましたので実施に同意します。なお、上記の診療行為中予期しない生命にかかわるような緊急状況が発生した場合には、医師が必要と判断した処置を受けることも同意します。
平成 年 月 日
患者氏名: 印
住所:
親族等氏名: 印
(患者との続柄 )
住所:
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